考えないで表現すること

こんばんは!atelier ANコラム、今週は相原が書きます・・・

気付けば師走が始まってしまいました
今年も早かった・・・・・・

さて、おととい、私が勤める教室に一人の1年生の男の子がおためしレッスンを受けに来てくれました
... お母様曰く『幼稚園生よりも絵が下手なんです』とのこと
よく、そんな風に謙遜されてうちの教室に入ってくる子がいますが、実際はそんなことありません!
みんなそれぞれ、年齢・個性に合った成長を遂げていっています

まずテーマを説明してどんな絵を描こうか・・・と考えてもらいました
テーマはざっくり言えば『想像画』で、自分がもし遠くの、まだ誰も行ったことのないところに行くとしたらどんな世界がいいか・・・というような自由画に近いテーマでした

説明の初めから「あー、ハイハイ ボク宇宙には詳しいので そういうの描けます」とのっけから言ってくれていました
おぉ!なかなかやるなぁ!と様子を見ていたら、いざ画用紙を前にすると・・・

手が動かない

「えぇと、だいたい人が住めると言われている惑星は地球と火星で・・・」とすっごく説明してくれるんです
『ふむふむ』と聞いていましたが一向に描かない・・・何も・・・
得意だと言ってくれた『機械モノ』をよし!!!描いて見せて!!とリクエストしたら、画用紙の左下にとても小さく、可愛く描いてくれました
・・・そしてまた手が止まる
30分くらいそんなことの繰り返しで

やっぱり『自由』って楽しいけど、『自由に描いていい』事を知らない子には難しいんだなと実感しました
大人だって難しいですよね!いきなりさぁ、好きなものを描いていいですよって言われても
でも言い方を換えて『どんな生き物がいたら楽しいかな?』『どんなロケットに乗りたい?自分でカッコいいの考えて見せて!』と言うと、描ける場合が多いです

その男の子はそれでも・・・手が動きませんでした
でも、彼の持っている宇宙の知識は大人にひけを取らないものだったのでそれを活かして『最新型(知っている形をアレンジして)の探査機が、何億光年も離れた別の地球で、新発見された植物を調査しているところ』を作品にしました!!

頭の中の知識という文字を絵画という、色や形に変換した・・・という感覚でした
中でも、彼の中の何かを溶かしたなぁ・・・と実感したのは『水彩絵具』

水と絵の具を混ぜてすいすい~と色が広がっていく感覚こそがいままでにない感覚だったようで、気持ちよかったんだと思います
「絵具ってあんまりやったことない」と言っていたので、ある意味何かが『解放』されたのかなと思いました
絵具で色を混ぜる、作る、塗るという作業中、それまでにない無垢な表情をしていました

お母様に絵を見せて、それとなく、自由に描くという感覚を味わってほしかったと伝えると「確かに今までそんな風に絵を描いたことはなかったかもしれません」と言われました

彼も自分の作品をじっと見つめていてそして、お母様がどんな顔をしているのか見つめていました

大人になったらなかなかできない『考えないで表現すること』
こどものうちに体験しておくと、自分で自分の個性を知ることが出来る
それが自己表現出来ることに繋がっていくと信じています

日々、小さな一歩

p.s.画像は8歳の女の子が描いた『ふくろうさん』!・・・おしゃれじゃないですか???私には描けない・・・羨ましいセンス!!!

相原朋会